書籍 職業アレルギー 新しいアレルギー診療と社会医学の原点

SR-35-B007
定価(税別)
¥6,600
販売価格(税別)
¥6,600
商品番号 : SR-35-B007
  • ISBN : 978-4-8159-1889-7
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著者 編集 中村  晋(大分大学 前教授)
        荒記 俊一(東京大学 名誉教授,独立行政法人労働者健康福祉機構埼玉産業保健推進センター 所長)
        宇佐神 篤(東海花粉症研究所 所長,うさみクリニック 副院長)
発行年 2011年9月
分類アレルギー
仕様 B5判・270頁・31図・写真160点・32表
特 色  職業アレルギー(職場環境中に存在する感作性物質が抗原となってアレルギー疾患が惹起されること)を,アレルギー診療,産業保健・社会医学,の両面からアプローチすることで,その認識を新たにし,アレルギー全般の予防と治療のあるべき姿を示す.
 職場アレルギーについては,医療従事者においてその認識は十分とは言いがたく,アレルギー専門医でもこれに関心をもつ医師は多くない.医学書でも職業アレルギーを特殊例として扱っているものが目立ち,アレルギー学会のガイドラインでは職場環境中の感作性物質の本格的な指針を示すまでに至っていない.さらに労働基準法の「業務上疾病の分類表」には未だアレルギー疾患と感作性物質の用語がなく,医学の進歩を無視した労働法の体系になっている.
 本書は,この領域で治療と研究をされている方々を中心に執筆を依頼し,新たな症例を加え,産業保健を中心に社会医学の研究者にも参加いただき,将来,職業アレルギーのガイドラインを考える際の礎石となるよう,そして読者と専門家の方々にアレルギー全般の予防と治療のあるべき姿を示すものである.

■ 主要目次
I.総   説

1.職業アレルギーの定義と位置づけ
2.職業アレルギーの沿革
 I.アレルギー概念確立に至る経緯
 II.職業アレルギー研究の黎明期
 III.職業アレルギー研究の進展
3.職業アレルギーの症状(病態生理を含めて)
 1 職業性喘息
 2 職業性鼻・眼アレルギーの症状と病態生理
 3 職業性過敏性肺(臓)炎
 4 職業性皮膚アレルギー
4.アレルギー反応の型と特徴
 I.I型反応
 II.II型反応
 III.II型反応
 IV.IV型反応
 1 職業性喘息
 2 職業性アレルギー性鼻炎
 3 職業性過敏性肺臓炎
 4 職業性皮膚アレルギー
5.病 理
 1 職業性喘息
 2 職業性鼻アレルギー
 3 職業性過敏性肺臓炎
 4 職業性皮膚アレルギー
6.診断のためのアレルギー学的手技
 1 問診
 2 一般臨床検査
 3 アレルギー学的検査法(診断確定法)

II.症例紹介

●わが国の職業性喘息一覧表
1.A群:植物性の微細粉塵を抗原とするもの
 1 こんにゃく喘息
 2 職業性そばアレルギー
 3 動物飼育飼料による気管支喘息
 4 米杉喘息
 5 タラッペ(タラの芽)アレルギー
2.B群:動物の体成分あるいは排泄物を抗原とするもの
 1 養蚕業者の喘息
 2 絹喘息
 3 ホヤ喘息
 4 養鶏業者のヒヨコ喘息
 5 実験小動物毛アレルギー
3.C群:花粉・胞子・菌糸を抗原とするもの
 1 バラ花粉症
 2 職業性ぶたくさ花粉症
 3 菊花による花粉症
 4 ピーマン花粉喘息
 5 カラムシ花粉症
 6 トマト花粉喘息
 7 しいたけ胞子喘息
 8 ひかげのかずら胞子喘息
 9 トリコフィトンの職業性曝露による気道アレルギー
4. D1群:薬剤・食品等によるもの
 1 パンクレアチンアレルギー
 2 INH;isoniazid(抗結核薬)
 3 ローヤルゼリー
5. D2群:金属・化学物質によるもの
 1 セメント喘息(クロムによる)
 2 超硬合金による呼吸器病変
 3 イソシアネート類(TDI,MDI,HDI)による喘息
 [イソシアネートによるアナフィラキシー]
6. 過敏性肺臓炎
 1 椎茸栽培者肺
 2 農夫肺
 3 Aspergillus過敏性肺炎
7. 職業性鼻・眼アレルギー
8. 職業性皮膚アレルギー
特論. 感作性化学物質の分類
I. 諸外国の感作性分類基準(動物実験の扱いについて)
II. 新感作性分類基準(動物実験の扱い)
III. 今後の方向性

III. 予防と治療

1. 予防・抗原除去回避
2. 減感作療法
3. 非特異的療法(免疫療法)
4. 対症薬物療法

IV.社会医学的対応

総説 職業アレルギーの法整備,疫学データ,化学物質過敏症との異同をめぐる問題
I. ラマツィーニから今日へ
II. 日本の職業アレルギーの発生事例と病像
III. 法整備上の問題
IV. 化学物質過敏症をめぐる問題
   ?アレルギー,本態性多種化学物質過敏状態(MCS),本態性環境不耐症(IEI)との異同
1. 職業アレルギーへの法的対応
2. 従業員の疫学調査
 I. 職業アレルギーの概念
 II. 職業アレルギー調査の要件と項目
 III. 職業アレルギー調査の解析と評価
 1 こんにゃく喘息の疫学調査と対応の効果
 2 ホヤ喘息の疫学調査と対応の効果
 3 椎茸取扱い作業者の疫学調査
 4 ビニールハウス栽培者の疫学調査?ハウスミョウガ栽培従事者にみられたアレルギー
 5 蜂アレルギーの疫学調査と対応
 6 元クロム作業者のT細胞分画とNK細胞分画の減少?喫煙との拮抗作用を含む
3. 社会医学からみた今後の課題?化学物質過敏症を含む?
 I. 職業アレルギーの現状
 II. 化学物質過敏症をめぐる問題
 III. 職業アレルギーの課題

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